雷雷弁慶のサムネ

食に例えるなら、鬼若弁慶は家系ラーメンである。

居酒屋で真っ先に出てくる突き出しの酢の物のようなハンパな存在ではないし、ましてやシェフの気まぐれサラダのようなインスタ映えに適した存在などでは勿論ない。

そう、鬼若弁慶は家系も家系、それも王道の吉○家、さらに言えば「濃いめ固め脂多め」の必殺トリプルオーダーを決めたパチスロ界における唯一無二、超個性的な存在だと言えるだろう。


今回実戦することと相成った「雷雷弁慶」(ボーダー社)は、その本家「鬼若弁慶」から暖簾分けを許された数少ない直系機種。

「数少ないも何もまだ2機種目じゃねーか!」なんて言う無粋なツッコミは華麗にスルーしてグイグイ進もう。


というわけで、知る人ぞ知る一撃の闇企画
~未確認回胴式遊技機を求めて~
の実戦にやってきました、やあマルサンです。

CUBA6th
今回の実戦店舗は目黒駅前に居を構えるCUBA6thさん。
機種と女性店員の豊富なラインナップでユーザーからの支持も高い人気のホールだ。

雷雷弁慶への挨拶

開店とともに真っ先に雷雷弁慶のシマへ。

雷雷弁慶の筐体
相変わらずクセ臭ハンパないって!
周囲に漂わせているこの独特のオーラは一体何なんだろうな。
隣台のエ○○魂とま○○ギAが霞んで見えるがな。

よりインパクトを増した容姿

前作も相当な強烈キャラだったが、今作も負けず劣らずの異端児であることは間違いない。
比較してみよう。

パネルデザインがより純和風に

パチスロ弁慶のパネル
▲前作「鬼若弁慶」
パチスロ雷雷弁慶のパネル
▲本機「雷雷弁慶」

このようにパネルデザインがより純和風になった。
前作は、丸みを帯びたタッチで弁慶をデフォルメしたデザインだったのに比べ、今作ではズバリ屏風絵。
風神雷神図屏風をモチーフに、「これぞ弁慶の世界観だぜ」と言わんばかりに潔いまでの直球ど真ん中のパネルデザインに変更されている。正に直系こそ為せる味。
今回残念ながらブッキングされなかった風神様には、是非とも次機種にピンとして登場することを願う。

小役にもコダワリが

雷雷弁慶のベル
雷雷弁慶のチェリー
雷雷弁慶のリプレイ

ベルが太鼓、チェリーがびわ、リプレイが雲になるなど図柄においても純和風路線を貫く。

注目の液晶画面には新キャラが!

パチスロ鬼若弁慶の牛若丸
▲前作「鬼若弁慶」
パチスロ雷雷弁慶のカラス天狗
▲本機「雷雷弁慶」

前作の液晶左側には、終生のライバル牛若丸が鎮座していたが、本機ではカラス天狗へと変更になった。
この変更には何の意味があるのか気になるところではある。
いや、先に答えを言っておくとハッキリ言ってゲーム性的には何の意味もない。でもいいじゃないか、純粋にカッコいいんだから。理由はそれだけで十分だ。

選べる3つの演出モード

本機の演出モードは、以下の3つからプレイヤーの任意で選択可能。

モード 特徴
雷雷弁慶のボーナス告知
ボーナス告知
味薄め、麺固め、脂少なめ。
雷雷弁慶の小役告知
小役告知
味濃い目、麺固め、脂普通。
プラス海苔3枚トッピング。
雷雷弁慶のにぎやか告知
にぎやか告知
味濃い目、麺軟らかめ、脂多め。
海苔に加え半熟卵トッピング、さらに半ライスも追加。

例えるならこんな感じだろう。
名称こそ違えど、特徴は基本的に前作を踏襲している。

いや踏襲というか、新演出やそれに伴う新キャラが幾つか追加されただけで、前作に慣れた方であれば違和感無く楽しめる。

もっとハッキリ言ってしまえば前作とほぼ一緒だと思って間違いない。

新規演出「バッティングPUSH」

前作より受け継がれたものに加え、新たな新規演出も追加で搭載しており、その中でも皆さんに是非一度は体感してもらいたいのがこのバッティングPUSH演出。

雷雷弁慶のバッティングPUSH
基本的に斜め扇入賞時に発生し、本機マスコットキャラクター”暴打(ぼおだあ)“くんがホームランをカッ飛ばせばボーナス確定となる。
※名前はマルサンが勝手に命名

雷雷弁慶のバッティングPUSHのダメパターン
ホームラン以外なら残念だが、たまに三振振り逃げで復活パターンなんてのもある芸の細かさ。

雷雷弁慶のバッター弁慶
ちなみにバッターが暴打くんではなく、弁慶だった場合は期待度大幅アップ!

トータル期待度は選択しているモードに応じて約11%~45%と変化する……、とまあそんな杓子定規的な説明なんぞどうでもいいわな。


ご覧のとおり、この「バッティングPUSH」演出はシュールさが売りの弁慶シリーズの中においても、一際群を抜いたシュールさを持つ。

もう御神輿担いで騒いだり、ヒヨコが出てきて小役をナビしたりしても、「弁慶の世界観が~」とか野暮なことは言わないけどさ、それにしても初めて見たときは流石にぶっ飛んだね。

この演出の企画者、許可した上司、開発陣の方々、全ての関係者を村の公民館あたりに招待し、軽いスピーチのあと乾杯し、一人ひとりとハグして称えてあげたい気分だ。

そのくらい私の琴線に触れまくった素晴らしい演出だと感じた。

雷雷弁慶からの挑戦状

御託はこの辺にして、それでは早速プレイ開始といこう。

いきなりだが、私は仮説を立ててみた。

このマシンは、変則押し推奨マシンなのではないか?

雷雷弁慶のリール画像
通常時はオーソドックスに左リールチェリー狙いが推奨であることに間違いないのだが、ご覧のとおり、チェリー付近に目安となりそうな目ぼしい図柄はない。

このご時勢にファーストリール(左リール)にこれだけ難度の高い目押し力を求めるマシンはそうそう存在しない。

私が思うに、
チェリーは無視して変則押しで出目と演出の絡みを楽しんで欲しい
そう言ったボーダー社開発陣からの隠れたメッセージがあるのではないだろうか?

その仮説を実証すべく、本日の実戦はオール変則押しで行う。
いざご覧あれ。

中押し

まずは中リールに黒7を狙おう。
枠内であればアバウトでOKだ。

雷雷弁慶の中押し①
▲中段リプレイは、ハズレorリプレイor斜めリプレイ
残りリールは適当押しでOK。
中押し時の基本となる出目だが、以下のような悶絶パターンもあるので気を抜けない。

基本は右リール中段にリプレイが止まり、並行リプレイorハズレとなるのだが、
パチスロ鬼若弁慶の扇子のバラケ目
上記のように、中⇒右と止めてリプレイが右上がりにテンパイすれば斜めリプレイ濃厚=本機最強演出「お祭りチャレンジ」発生につき激アツ!
さあ、神輿を担ぐ男衆を迎え入れる準備はいいかい?


雷雷弁慶の中押し②
▲中段ベルは、ベル
残りリールは適当押しでOK。

雷雷弁慶の中押し③
▲下段黒7停止は、チェリーor確定チェリー
左リールにチェリー狙い。
2枚以外が払い出されると、それ即ち確定チェリーにつきボーナス確定!

■チェリー狙い時について
チェリーは下段にしか停止しないので目押し時は注意。
とは言え、チェリーの目押しは難しいため直視できない方は黒7を枠上付近にアバウトに狙おう。
必ず取得できるわけではないが、適当に押すよりは成功率は上がる。


雷雷弁慶の中押し④
▲中段黒7停止は、扇or斜め扇orチャンス目A・B
残りリール適当押しでも取りこぼしは発生しないが、その場合バラケ目で小役(14枚or15枚)が揃う場合がある。

■扇時の注意点
扇は並行もしくはバラケ目で揃うため、斜め扇の判別は不可となる。
前述したとおり、斜め扇入賞時は「バッティングPUSH」演出発生のチャンスであり、その発生率に何かしらの秘密がありそうなので、それを見抜けない点が中押しのデメリットと言えよう。

上記のようなデメリットこそあれ、中押しの醍醐味はその分かりやすさ。

基本的な法則は鬼若弁慶を踏襲しているので、一刻も早く白黒ハッキリ付けさせてサクサク回したい方にはオススメだ。

ニンニクや針ショウガを加え、ガツンとした味の変化を楽しみたい方向け。

逆押し

対して逆押しは、前作とは打って変わって制御がガラリと変わっている。

まずは右リールに"三連弁慶"狙い。
なるべく枠内付近に狙おう。

雷雷弁慶の逆押し①
▲扇・リプレイ・ベルは、ハズレorリプレイorベルorチェリーorチャンス目B
中リールを適当押しし、中段に扇が止まった場合のみ左リールにチェリー狙い。
それ以外は適当押しでOK。

雷雷弁慶の逆押し②
▲鼻・口・リプレイは、扇or斜め扇
残りリールは適当押しでOK。

雷雷弁慶の逆押し③
▲リプレイ・ベル・目は、斜めリプレイ=お祭りチャレンジ
来たるべくお祭りに備えて、残りリールはドキドキして止めよう。

雷雷弁慶の逆押し④
▲ベル・目・鼻は、確定チェリーorチャンス目A
つまり、悶絶のボーナス1確目!
本機には演出に左右されない出目だけによる純粋な1確目は数種存在するが、逆押し時の1確目は私の知る限り上記一箇所のみ

■"三連弁慶"について
雷雷弁慶の三連弁慶
どうしても見たかった出目、三連弁慶が今回の実戦では拝めなかった。
(上記画像はボーナス確定後の準備中)
前作ではリプレイ同時当選時の一部で停止したが、本機でもそのようなフラグがあるのかは不明。
5.9号機消滅までに一度は拝んでおきたいものだ。

逆押しは最後まで期待感が持続するが、言い変えれば目押しがメンドクサイとも言え、そうかと思えば、1確目などの衝撃出目も存在する。

刻み玉ねぎや豆板醤を加えたような相反した魅力を併せ持つハイブリッドな打ち方と言えよう。

雷雷弁慶ちゃんの秘密

皆んな大好き設定推測ポイントだが、この辺りも基本的に鬼若弁慶伝統の味を継承している。

顔目停止時のレインボー発光

雷雷弁慶のリール枠ランプ
弁慶の設定判別ポイントと言えばこれ。
ボーナス確定後に右リールに三連顔目停止時のリール枠(黄枠部分)発光によるそれだ。

三連顔目停止でビッグ確定、さらにレインボー発光で設定5以上確定!

ちなみに本日の実戦では軽く泣いていいレベルにヤラれたので、当然この夢のような演出を見ることは叶わなかったのだが、以前行ったメーカーショールーム実戦で撮影することに成功したので是非ご覧頂きたい。

雷雷弁慶のレインボー
▲レインボー発光

ボーナス中のリール枠発光

雷雷弁慶のボーナス予想履歴
これまたお馴染みであるボーナス中のお楽しみ要素「ボーナス予想履歴」。

雷雷弁慶のいーね
履歴内の赤丸○を3pt、青丸○を1ptと換算し、計20pt以上時はコイン投入口の「いーね」ランプが点灯する。

雷雷弁慶の紫発光
この条件を満たすと、ボーナス中のベットボタン押し時にリール枠(赤枠部分)が発光する色にが追加される。
REG中に発光すれば設定3以上の可能性激高!?


その緩い雰囲気からただのお遊びミニゲームかと思いきや、さにあらず。
予言者になりきり未来のボーナス当選パターンを死ぬ気で予想しよう。正解すればするほど設定推測に近づくのだから。

最後に。ここがダメだよ、雷雷弁慶ちゃん。

演出に一貫性を持たせよ!

これはそもそも3つも存在する必要性を感じない演出モードも密接に関与してくるのだが、とにかく何をしたいのかよく分からない曖昧な演出が多い。

雷雷弁慶の小槌逆回転
例えば、この小槌逆回転演出。
この演出はそもそも発生率が低く、イコール期待度が高いアツめの演出だ。それは認める。

だがな、ハズれるのは仕方ないが、せめて発生時の対応成立役はレア役以上にしようや。
そうじゃなければ、ひよこルーレットみたく「ハズレor当り」のような一貫性を持たせるべき。

全役の可能性を持たせた挙句、普通にハズレ出目が出て結果何にも無しって、そりゃあないだろう。
そんなのは他の弱い演出にでも任せておけ。
お前さんはそもそもの発生率が低いんだからもっと主張しろ!醤油の味が足りん!

キャラに役割を持たせよ!

上記の曖昧演出に付随してくるのだが、本機のキャラ達は見た目こそ滅茶苦茶キャラ立ちしているのに肝心の中身はペラッペラ。

雷雷弁慶の一反木綿&オバケ出現
一反木綿提灯オバケはその最たる例だろう。
両者とも対応役はハズレを含む全役。期待度の違いも感じられない。
たまに両者揃って出てくることがあるが、これまた対応役はハズレを含む全役。
ハッキリ言って違いが分からん。

例えば、一反木綿はリプレイorベル対応、提灯オバケはチェリー、両者登場でレア役以上、みたいな明確な役割を持たせれば各リールの押しがいもあるってもんだろう。
せっかくリール制御はいい味出してるのに演出がついてきていない。勿体ない。


雷雷弁慶のカラス天狗アップ
そしてもう一人の問題児。本機より登場のカラス天狗
なあ、お前さんは一体何のためにずっとそこに居るんだい?
その天から与えられた強烈な個性を活かすわけでもなく、液晶の端っこでずっと燻ぶって暮らすつもりかい?

例えば、バッティングPUSH演出でさ、
レフトフライで残念…と思いきや、お前さんが颯爽と空を飛んで現れ、ボールを掴みそのままスタンドへ投げ込み逆転ホームラン!
みたいな演出も考えられるだろうに。
ヒヨコと暴打くん達のツメの垢でも飲んで、もっと仕事しなさいよ。

化学調味料で上辺だけ繕うんじゃない!ちゃんと豚骨で出汁を取れ!

プレミアでバケは勘弁!

これはもう呼んで字の如くなのだが、本当にヤメてほしい。

雷雷弁慶のミニミニ提灯オバケ動画
▲ミニミニ提灯オバケ

雷雷弁慶のトンボ飛ぶ動画
▲トンボ飛ぶ

全てのプレミア演出を確認したわけではないが、上記のミニミニ提灯オバケとトンボではREGを経験。

わざわざ動画を撮ってから意気揚々とレバーオン⇒RAKU・RAKUスタートでREGが揃った時のやるせなさって言ったらもう!

細麺の家系ラーメン食ったようなやり場のないガッカリ感。

最後に

以上、好きであるが故、忌憚のない厳しい意見を言わせてもらった。

改めて私は弁慶シリーズが好きだ。
お世辞抜きでそう思っているし、(いささか気持ち悪い表現だが)彼を想う気持ちは誰にも負けない自信がある。

もちろん完璧な台ではない。いやむしろ「…残念…」といった部分の方が目立つ台なので、心を鬼にしてダメ出しをした次第だ。


弁慶には頑張ってもらいたい。
ゆくゆくは、ド○ちゃんやエ○リ○ンのように、「ボーダーと言えば弁慶だよね!」と言われるまでにメーカーを代表するキャラに育っていってほしいと、大げさではなく本当にそう願っている。

今回の実戦では残念ながら勝利とはならなかったが、そんなことを想像してたら心は反して実にきよきよしい気持ちで一杯だ。

ラーメンネタで終始攻めておきながら、最後に旬はとうに過ぎたワールドカップネタを無理やり放り込んでしまい、収拾が付かなくなったところでオサラバしよう。

じゃ、また次回会う日まで。



※注意※
本記事の内容はあくまでマルサンの実戦上に基づいており、実際の挙動と異なる場合があります。
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