来たぜ、ぬるりと・・・『SLOTアカギ~闇に降り立った天才~』試打レポート
どちらかと言えば人見知りな自分が、高校生活という新しい環境にようやく馴染み始めてきたのは、緊張の連続だった一学期が過ぎ夏休み明け後の高校一年の秋口くらいからだったろうか。
そこから高校2年にかけての間は、まだ受験や就職のことを考えるには早すぎるゆえ、高校生活において最もハネを伸ばせる言わばゴールデンタイム。
緊張もいい感じに解け特に部活にも所属していなかった私は、この年代特有の“無理して大人のフリをしたくなる病”に見事にかかってしまい、とにかく背伸びをしたくて、(もう時効だから言うけど)パチンコ・パチスロ・タバコ・酒・女・・・、様々なことを、それこそスポンジのごとく一気に吸収し覚えた。
覚えた悪い遊び(?)の中には勿論“麻雀”も入っていて、その日の放課後もいつもの如く悪友の家に直行し、慣れない手つきで牌を積み、ルールもまだあやふやながらにチーだのポンだのとワイワイ卓を囲んでいた。
1局終え、遅れてやってきたジュンと席を交代し卓からあぶれることになった私は、暇を持て余し悪友の部屋を物色。そして、高校生の部屋に置いてあるにはおよそ似つかわしくないある一冊の雑誌を発見し、手に取った。
週刊プレイボーイ・・・ではない。
それは・・・
『近代麻雀』竹書房
近代麻雀には当時(1992年)オリジナルやゴールドなどの姉妹誌もあったかと思うのだが、手に取ったのは確か”別冊”のほう。(記憶違いだったらスマン)
そして、その号からちょうど連載スタートしていたのが、「アカギ」だった。
これが、私とアカギ、いや福本伸行作品との初めての出会いである。
こんなことを言うとニワカだと思われるのがイヤなのであまり表立って公言はしてこなかったが、この日アカギという作品と巡りあえた瞬間から私は生粋の福本伸行ファンだ。
一発で福本ワールドに取り込まれた私は、アカギという稀代の麻雀漫画を生むきっかけになった名作天 -天和通りの快男児-(近代麻雀ゴールド連載 竹書房)は勿論のこと、裏社会で生き抜くアウトロー達の生き様を描いた銀と金(アクションピザッツ連載 双葉社)、そして福本先生の名を一躍世に広めることになったご存知カイジ(週刊ヤングマガジン連載 講談社)シリーズなど、とにかく福本作品を読み漁った・・・。
それから数十年という時を経て、パチスロというコンテンツから登場することになった「アカギ」と、たまたまこの業界に身を置いていた関係でこうして対峙することになったのも実に感慨深いなぁとしみじみ感じている、申し遅れましたやあマルサンです。
原作ファン歓喜「メイクドラマシステム」
本機は、ザックリ言うとボーナスと純増約1.64枚(ボーナス込み2.0枚)のARTで出玉を増やす、所謂A+ART機でありスペックに関しては新基準機の中ではとりわけ目新しいというわけではない。
だが、本機では他機種とは一線を画す実に興味深いシステムが搭載されている。
それが、マップによる周期(ストーリー)と滞在パート(状態)で、ART当選を管理する「メイクドラマシステム」だ。
ストーリーは、基本「起・承・転・決」の4パートで構成されており、パート間では必ず「凌ぎの刻」演出が発生し、成功で次のパートに進行する。
※失敗で次編ストーリーへと移行
さらに”転”以上では、高確滞在も確定しレア役での解除率もアップするので、必然的にストーリーは進めば進むほどART当選期待度は高くなるというわけだ。
■ART当選までの流れ パターン1
①南郷編”起”スタート⇒凌ぎの刻成功
②南郷編”承”スタート⇒凌ぎの刻成功
③南郷編”転”スタート⇒凌ぎの刻成功
④南郷編”決”スタート⇒決戦勝利⇒ART
内部的にはどのパートまで進むのかはストーリー開始時に決定されているため、上記が王道のART当選パターンになるわけだが、途中でレア役などを引くことによりマップの書き換え抽選も行っている。
■ART当選までの流れ パターン2
①南郷編”起”スタート⇒消化中に強チェリーが成立し、マップ書き換え抽選に当選⇒ブレイクドラマ発生
②チャンスストーリー真贋編”転”スタート⇒凌ぎの刻成功
③チャンスストーリー真贋編”決”スタート⇒決戦勝利⇒ART
実戦上だが、レア役で当選の場合は、上記のように”承”をすっ飛ばして、いきなりチャンスストーリーの”転”からスタートなるパターンが多かったように見られた。
ART当選までは概ねこのような流れになるが、ストーリー開始時の抽選にしろレア役での抽選にしろ、ART当選時は基本的に最終パート”決”で告知されるので、ストーリーが最終パートまで進行すればそれだけでかなりアツい状況と言えよう。
▲通常ストーリー
▲チャンスストーリー
▲スペシャルストーリー
ストーリーは、通常ストーリー4種類、チャンスストーリー3種類、スペシャルストーリー1種類と全8編搭載されており、いずれも基本原作に忠実ながらも随所でスロットだけの新キャラやオリジナルストーリーが追加されており、原作ファンは勿論新規アカギファンも納得の演出と言える。
オリジナルのストーリーとは言っても、いきなりアカギが「美女とビーチバレー」や「大食い競争」などといった対決には発展しないのでそこは安心してほしい。
といった感じで、やや駆け足で通常時のシステムを紹介してきたが如何だろうか。
結構複雑なシステムゆえ内部的にはかなり難解な抽選などをしているのだが、要するに「通常時はとにかくストーリーが進行するほどにアツい!」ということだけ知っておけば問題ないので、プレイヤーは何ら難しいと感じる部分はないだろう。
むしろこのシステムは、登場人物の心理描写を巧みに描く原作のストーリー展開を最大限に活かしており、絶妙にマッチしていると私は感じた。
鷲巣対決への直行経路「ビッグボーナス」
ART抽選は、前述のメイクドラマシステムからの当選がメインルートとなるが、それ以外でもボーナス中にも抽選を行っている。
ボーナスは、獲得204枚の赤ビッグと青ビッグを搭載しており、特に性能の違いはない。
※もう一つ「狂気の刻」という、名前からして尋常じゃない雰囲気を醸し出しているプレミアムボーナスも搭載しているのだが、それについては後述
ビッグ中は、アカギのカットインが発生したらチャンス到来。
各リールに白BARを狙い、揃わなければ残念ワンモアトライ、揃えばライン数に応じてポイントを獲得できるというシステム。
獲得した血液・・・もとい、ポイントはリール右横の試験管ランプに蓄積されていき、最終ゲームで蓄積ポイントに応じてART抽選を行う。
※累計5ポイント獲得時はART当選確定。以後はBAR揃いごとにARTをセットストック。
基本、揃ったライン数=獲得ptとなるのだが、トリプルライン揃いだけはその時点で3ポイント+ART確定となる。
カットイン発生時は、中押し中段BAR停止でBAR揃い一確。
左リール3連BAR停止時は、見慣れた三兄弟がお馴染みのセリフとともに祝福してくれるパターンもあり。
彼らは突然現れるので出現時は間違いなくケツが浮く。ホールで遭遇したら椅子から転げ落ちないよう注意してほしい。
ART当選ルートにはもう一つあり、ビッグ開始とともにストーリーが始まり、アカギが勝利すればART当選となるパターンも搭載している。
残念ながら実戦ではお目にかかれなかったのでレアなケースだと思われるが、その分発展時は期待してもよさそうだ。
長い夜が始まる・・・ART「鷲巣麻雀」
ART抽選をくぐりぬけ見事ART当選の暁には、いよいよお待ちかねの「鷲巣麻雀」のスタートだ。
■ART性能
・純増約1.64枚(ボーナス込み2.0枚)
・1セット約35G継続
・セットループ式(ループ率約50%~80%)
ARTは、配牌パート・闘牌パート・クライマックスパートの3パートに分かれており、それぞれで対局の行方と期待度が連動しているシステム。
早速、順を追って説明していこう。
配牌パート
4G継続の配牌パートでは、その名の通り配牌が決定するパート。
麻雀を嗜む方なら釈迦に説法かと思うが、言わずもがな配牌というのは非常に重要。
あくまで私個人の見解だが、その局面の行方の6~7割くらいは配牌で決まると思っている。
(私のようなヘボ雀士の見解なので、どうぞご了承ください)
本機においてもそのあたりは実際の麻雀を踏襲しており、ここでの配牌の良し悪しで和了(あが)れるか否か=セット継続するか否かが、すでに期待度として表されている。
当然、このような好配牌時は、和了り濃厚=セット継続の期待大とみていいだろう。
初期配牌パターンは230以上搭載しており、そこから展開される闘牌パターンは何と14000以上!
まさに実際の麻雀さながらの臨場感溢れるリアルな対局が体感できると言っても過言ではない。
闘牌パート
実際の打ち筋が展開されるのが、この闘牌パート。約21G継続し、アカギと鷲巣のアツい闘牌が繰り広げられる。
レア役に応じてセットストックの抽選も行っており、当選でARTセット獲得となる。
▲ストック当選時は、”あの”効果音とともに鷲巣麻雀ランプ点灯
ストック獲得時、原作での名シーン「倍プッシュだ」演出が発生すれば大チャンス。獲得ストックが倍になるという何とも嬉しい演出だ。
ここでちょっとブレイク
■アカギ名語録 Vol.852 「倍プッシュだ」
▲矢木圭次
ヤクザが雇った代打ちプロ”矢木圭次”に向けてアカギが放った一言。
すでに瀕死の状態の矢木だったが、ヤクザとしてのメンツのため断れるはずもなく、さらに敗戦を重ねていく。
周章狼狽する矢木を見つめ、「むしれるだけむしる」と言い放ったアカギはまだ中学生という設定に、当時の私は漏らすほど震えたのを昨日のことのように覚えている。
クライマックスパート
闘牌パートでテンパイ後に突入するのが、約10G継続のクライマックスパート。
無事アカギが和了ることができればセット継続(鷲巣が和了ればART終了のピンチ)となるのだが、ただ和了るだけではなく和了役も非常に重要な意味合いを持っている。
和了役は満貫以上でポイントが獲得でき、その際はまたまた試験管役モノにポイントが溜まっていく。
基本、満貫=1ポイント獲得となり、以後、跳満⇒倍満⇒三倍満と役が上がるにつれ獲得ポイントが増えていき、役満は一気に5ポイント(満タン)獲得となる。
5ポイント獲得時は、次回セットはエピソードに突入する。
エピソード
エピソードは30G継続し、この間は高確率でストック抽選を行うチャンスモードとなる。
原作エピソード3種類、特定条件で突入するオリジナルエピソード1種類の全4種類。
オリジナルエピソードではスペシャルエンディングが発生するらしく、これはファン必見と言えるシロモノ。
突入条件は易しくはないが、ファンならば是非見ておきたい映像と言えるだろう。
親番
セット開始時に“親番”からスタートすればチャンス到来。そのセット中はレア役によるストック確率が大幅にアップ!
ちなみにセット開始画面で、また例の三兄弟が出現するパターンが確認できた。
このツッコミどころ満載の画像出現時は、継続率やストック個数、滞在モードなどを示唆していると思われるので、その後の展開に注目しよう。
ARTまとめ
以上、ARTの解説をしてきたが如何だろうか。
これでも簡潔にまとめたつもりだが、駄文乱文につき分かりづらい部分も多々あったかと思う。
「むずかちちゅぎて、ボクわかんないよ。たすけてママ~」
というそこの坊主。
それでは以下のように置き換えてみなさい。
配牌パート⇒追想の刻
闘牌パート⇒争忍の刻
クライマックスパート⇒天膳バトル
親番⇒絆高確
そう、皆大好きバジリスク絆のATシステムと酷似しているのよ。
こうやって考えれば難しいところなんてひとっつもないでしょ!?ね!
フリーズから発生「狂気の刻」
最後にリールロック3段階後のロングフリーズから発生するプレミアムボーナス「狂気の刻」を紹介しておこう。
ベル4回成立までの間、超高確率で白BARが揃いまくるといった、まさに狂気の鷲巣おじいちゃんが大奮闘するセット上乗せ特化型ボーナス。
突入した時点で最高ループ率のARTが確定し、平均ストックも10個獲得と当然ながら恩恵も絶大。
こんなの引いちゃったら、それこそたった一晩の出来事を10年以上にも渡って描き続けた「鷲巣麻雀」のごとく、本当に終わらない夜が始まってもおかしくない。
・・・しかしながら、上記の戦果に終わった私は、アカギに言わせれば“まるで白痴”なんだろうな。
この役モノを見るだけでも打つ価値アリ!
『SLOTアカギ~闇に降り立った天才~』の導入日は
4月24日(月)予定!
(C)福本伸行 (C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT
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